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  • 2014.07.28 Monday
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「薔薇の誕生」 夜光花 / ill.奈良千春

薔薇騎士団の総帥であり、唯一の薔薇騎士である啓は、金髪の守護者レヴィンと、赤髪の守護者ラウルのふたりに守られながら、不死者の始祖で初代薔薇騎士でもあるアダムと死闘を繰り広げていた。時間が経つほどに闘いは悲惨になり、誰もが、啓やレヴィンでさえもが傷ついていた。そんななか、啓はある真実に気づき始めて…不死者となりレヴィンとともに生きていくのか、人間としてラウルとともに生きていくのか―薔薇騎士と守護者。逆らうことのできない運命の結末は?

「薔薇」シリーズ第六弾にして最終巻です! 予想外の展開に目が離せませんでした!

アダムを倒す可能性を探るため、アデラの残した助言に従ってレヴィン、ラウルと共にシャーラの屋敷の地下にある幽玄の間に入った啓。そこで彼らが見たのは、薔薇騎士団と不死者誕生の秘密と自分たちのくぐってきた過酷な過去。驚愕と苦悩に翻弄されるも、肝心のアダムを倒す手掛かりを見出だせないまま地上に戻ってきます。
間もなくシャーラの館を欲するアダムが攻撃をかけてきて、その圧倒的な強さの前に啓たちは大苦戦を強いられます。

今回、お話はエリックがレヴィンに宛てた手紙から始まり、その不穏な結びにどうか悲惨なことにはなりませんようにと祈りながらページを繰りました。啓たちがアダムを倒す手立てを見付けられずまったく歯の立たない状態に陥ったとき、かなりひやりとしました。
けれども、そこから意外な加勢もあって急展開。最後はそう来るか! の連続でした。
バレるとあれなので詳しくは言いませんが、結末は悲劇ではありません。途中でもうダメなのかとヒヤヒヤさせられたので、みんなが笑っているラストを迎えられて本当に良かった…! 啓の、レヴィンの決断に涙が出てきました。
啓が薔薇騎士としてアダムに立ち向かえたのは、これまでたくさんの人に愛されて育ったことを彼自身が理解してそれがどれほど素晴らしいことなのかを知ったからでしょう。啓が誰かを必要とするように啓自身も多くの人に必要とされ支えられ繋がりながら生きている。それが人の世界なんですね。そこから逸脱しているアダムという存在を許すわけにはいかなかった、と。

そして最終巻なだけあって、アダムの過去や薔薇騎士団と不死者の誕生など多くの謎が明かされていきます。
これまで全く触れられなかったラウルの過去に、楽観的に見えた彼のこれまでの言動が違ったものに思えてきて切なくなりもしました。あのあとHに雪崩れ込むのはちょっとどうよと思わなくもないですが(それもふたりともと…)、目をつむります(笑)。
Hといえば、このお話の3Pは、攻めふたりが互いに嫉妬し合っているあまり見掛けないスパイスがよく効いていて萌えます(笑)。実は啓とどちらか一方のシーンには全体通じてそれほど萌えなかったんですけれど(汗)、3Pがそれを補完してくれました(笑)。
それにしてもマリアの役回りにはびっくりです。最後の最後ま本心がどこにありどう動くのかが読めなかったキャラでしたが、終始ツンツンしていながら実は…な彼女はこのシリーズでいちばん好きかもしれません。BLなのにね(笑)。

こうして全巻読み終えてみると、ゴシックホラーというよりは少年漫画やラノベ感覚な雰囲気で、ヴァンパイアものというよりはゾンビものでした。
私はヴァンパイアものは貧血を起こしてしまうのでジャンルを問わずダメなんですけれど、これは「薔薇の血族」で啓がレヴィンに貪られるシーンに「うー」となった以外は大丈夫でした。
夜光さんの文体は良くも悪くもライトな感じで耽美な雰囲気や情緒はないですが、その分読みやすく、2段組み全6巻の内容もサクサク読み進められて、もっと長くてもいいとさえ思ってしまったほど。
ただ、ゾンビもの特有の気持ち悪さがあったり登場人物も多く無残な死を迎えたりしているので、そういうのが苦手な方は受け付けられない部分もあるかもしれません。

レヴィンのこともですがギルバートのその後や、ヴィクターはあの後どうなったのか、アダムはなぜ房枝に執着していたのか等々、案外描かれていない部分も多くあって、そこは想像にお任せしますということなのかそれとも外伝やスピンオフがあるのか…、後者を期待してしまいます(笑)。

奈良さんのイラストは、全編通じて荒いというかキャラの顔がちゃんと描かれていなかったりして残念な部分が多かったですが、最終巻となる今回はカバーイラスト、口絵、扉絵、最後の大大円の見開き、どれも大盤振る舞いで見応えがありました。扉絵のやけに目立っている雄心(お気に入りなのか?)は、寡黙な彼のキャラとは違う印象で違和感がありますけれど。
カバーイラストのあれは誰だと思っていたら、…びっくりでした。まさに全てが明かされる時、という感じですね。

ところで、私はこのシリーズはまとめてではなくかなりバラバラと購入したんですけど、どれが何作目なのか全く分からなくて困りました…。
カバーイラストもぱっと見どれも色調やごちゃごちゃした感じが似ているし、うっかり間違ってしまいそうになったほどです。
この作品に限らずBLのシリーズものってシリーズと分かりにくかったり巻数不明なものが多いですよね。買い手にはこれはけっこう不親切だと思います。巻数をタイトルに含めるのが難しいなら、せめて裏表紙の作品紹介でシリーズ何作目とか記入してほしいですねー。こんなに面白い作品なのに、新規の読み手は手にするのを躊躇してしまうのではと心配になってしまいました。

「薔薇」シリーズ
 ・「薔薇の刻印」
 ・「薔薇の血族」
 ・「薔薇の陰謀」
 ・「薔薇の奪還」
 ・「薔薇の守護」
 ・「薔薇の誕生」

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  • 2014.07.28 Monday
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