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  • 2014.07.28 Monday
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「鬼子の夢」 丸木文華 / ill.笠井あゆみ

与六はその晩、村から逃げ出した―明日には領主の「もの」にされてしまうというそんな夜だった。与六は不吉な出生から「鬼子」と村中から虐げられていたが、貧しい村の生まれとは思えぬほど美しい子供だった。十五になる頃には村中の男ばかりか、実父にまで体を弄ばれ―そしてある日、悪名高い領主の目にとまり差し出されることになってしまう。絶望し村を飛び出した与六は、谷に転落し死を覚悟したが、山に暮らす佐助という男に助けられる。その後も生活を共にするうち、与六は佐助の優しい心と熱い肌に酔い、初めて心が満たされることを知った。しかし、与六と佐助のささやかで幸せな日々、蜜月は長くは続かなかった…。

気が付いたら師走に突入、しかももう半分以上が終わっていることに焦りまくっています;
まぁ毎年この時期はこんな感じですけれど、今年はちょい仕事がドタバタしていてここのところろくにBLも読めず萌え不足…; そろそろ限界が;;
…てなわけで半月ぶりの更新です。
丸木さんの新刊がいつもの執着系でなく鬼の出てくる時代もの&笠井あゆみさんのイラストでしたので、手にしてみました。

時代は戦国期でしょうか。美作の乏しい山間の村で不吉な出生から鬼子として疎まれ虐げられていた与六(受)と、山に暮らす孤独な男・佐助(攻)のお話。
タイトルに鬼とあるので怪異譚っぽいのを期待したんですが、それほどでもなかったのが少し残念でした。

与六は不吉な出生に加えて、田舎には馴染まない美しい容姿をしていることが鬼子として忌み嫌われる原因になっている印象です。
そして美しいために成長するにつれ村の男達ばかりか実の父にまでも凌辱されるようになってしまうという、本当に気の毒な状態。与六自身も全てを諦めているような感じで、なんだか救いがないです。
更に与六の美しさに目を付けた評判の悪い領主の若殿に買われることになり、ここに来て与六は初めて自分の置かれた状況から逃げようとして村を脱出、途中崖に落ちたところを佐助に助け出されます。
長く山で暮らしあまり人と関わることのなかったという佐助は、大柄で屈強そうな容姿をしているけれども寡黙で子供みたいな純粋さのある男。与六のことを「与」と呼ぶところに萌え(笑)。
佐助と生活を共にするようになった与六は初めて人から優しさを与えられ満たされていき、ずっと孤独だった佐助もまた与六を無二の存在だと思うようになり、互いが互いの孤独を埋めるように想い合うようになる…という流れは、それまでの与六が不憫だった分が救われる思いでとても良いです。
美作が舞台とあって与六がずっと岡山弁なんですけど、それが与六の朴訥さと、お話の怪異譚っぽい雰囲気を出すのにいい感じに作用していました。

ある事件がきっかけで佐助が実は鬼であることがわかるのですが、その後丸木さんお得意の執着な展開になるのはちょっと疲れてしまいました…。
その後の佐助を調伏しようとする験者との対決も、闘いというよりは押し問答みたいな印象であっけない決着の付き方ともども若干拍子抜け;
せっかくの怪異ものなのだし、「鬼」について登場人物の会話で説明するのではなく物語として読ませてほしかったなと、こういうのが好きなだけに残念でした。
唯一、与六が見る、遊んでいた村の子供達が翠の焔の中で消えていくという夢がおどろな感じで印象的でしたが、そこから繋がっているようにみえる現実に村を襲った翠の焔の真実は何なのか、本当のところが見えてこないのがちょっともどかしい。
実は与六が…ともとれるけれども佐助が与六は鬼ではないと言っているので矛盾するし、単純に若殿の仕業のようにも思えるし、…うーん。。

まぁともかく、最後まで読むと本当の鬼よりも人間のほうが時にもの凄く残酷な「鬼」になるんだな、と思ってしまいました。

あ、エロは標準的な感じでした。
回数多いし途中執着めいたことになって拘束とかありますが、わりと普通な感じ。私が丸木さんの描くエロにエロエロしさを覚えないせいかもしれません。
鬼と交わった効力(?)で濡れるようになるという設定があるんですが、いわゆるやおい穴がウソっぽくて苦手なためかその延長線上にしか見えす私はダメでした。。
あと、最初の方で与六は村の男達や父親の慰みものにされている状態ではあるものの、シーンそのものががっつりあるわけではないのでハードルはそう高くないと思います。そして逆に、そこを期待すると肩透かしだと思います(笑)。

本編後の「流るる雲」では、人の理から外れたふたりのその後が読めますが、これはすごく良かったです!
旅の途上で出会った、妻帯者ながら多情な男・平次郎を改心させるため佐助は、…与六との閨を覗かせるという(笑)。
や、そこが目的じゃないんですが(笑)、覗きというシチュはエロくて萌えまくってしまいましたw
ラストのオチも今◯物語にでもありそうな感じで、すごく好きです。

「罪の蜜」 丸木文華 / ill.笠井あゆみ

予備校で講師のバイトをしている美大生の嘉藤雄介は、天才的な芸術の才能を持つ高校生・水谷宏司に出会い、羨望と仄暗い嫉妬心を抱く。高名な芸術一家に育ちながら落ちこぼれの雄介は、人知れず深いコンプレックスに苦しんでいた。しかし、そんな雄介に水谷は好きだと告白する。雄介は天才である彼に欲されていることに優越感と歪んだ快感を抱きつつも、自分の過去の罪を水谷に隠していることに怯えていて…。

ドロドロ執着系のイメージが強くて苦手な丸木さん。でもこれは笠井あゆみさんイラストのため購入してみました。ただいま笠井さんの描く色っぽいBL絵にぞっこんはまり中です(笑)。もっとBL描いて欲しい…!
…なんてことは置いといて、以下お話の感想です。

高名な芸術一家に生まれながらも芸術の才能に恵まれない雄介(受)は、4浪したものの芸大には受からず妥協して私立美大に通う25才。彼が講師のバイトをしている美術予備校に、高3の秋から入ってきた天才的な才能を持つ水谷(攻)が入ってきます。
コンプレックスの塊みたいな雄介は水谷に激しい嫉妬を覚えますが、何故かその水谷に懐かれ「好きだ」と告白されてしまう。ゲイではない雄介は最初は水谷を突っぱねますが、次第に突出した天才に執着されることに快さを覚えるようになり…。

天才肌の高校生×劣等感にまみれた大学生の執着ものかと思いきやこのお話、読み進めば進むほど意外な展開になって行きました。
あんまり詳しく書くとネタバレになるのであれなんですが…、途中である謎が差し込まれて、これがふたりとどう繋がっていくのか、意外性を帯びた構成がいいです。
そんなある意味ミステリー仕立てな部分は楽しめたのですが、如何せん私は執着ものに興味が無いので(汗)BLとしては普通でした。
というか、ちょっと中途半端なのかなぁ?

雄介の抱えるコンプレックスや、自分が凡庸なゆえに何でもないように才能を手にしている水谷に嫉妬する気持ちはよく分かるし、そんな天才肌に執着されることが快くなってしまうのもなるほどなーとは思うのですが。
…水谷がいかに突出した才能とカリスマを持っているのかがちょっと見えてこなかったので、全体的に消化不良だったような。。
事あるごとに水谷は天才肌で人を惹きつけてやまない魅力があり…みたいな記述があるのですが、どこにも具体的なことが書かれていないので何度言われてもその凄さがよく伝わってこないんですよね。
最初は年下ワンコなのか? と思わせていて実は…な水谷の意外性が生かしきれていない気がします。最期まで読むとそこがまさにキモだったのではという気がしますし、もうちょっとどうにかならなかったのか。
あと、雄介が芸術系だからかちょっと軽い感じのしゃべり方なのがいちいち気になってしまいました。
それにしてもラストはハッピーエンドと言っていいのか。。何だかすっきりしない。。
こういう執着系はやっぱり合わないですね〜;

お話だけなら★は2.5くらいかな〜ですが、笠井さんのイラストがとてもステキなのでもうちょいプラスで3つです。キレイなだけじゃなく、なかなかエロくていいですよ〜(笑)。
笠井さん、8月の中原一也さんのキャラの新刊でもイラスト担当されるようで、とっても楽しみにしています^^そして今後もBLたくさん描いてくださることを祈ります!!

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