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  • 2014.07.28 Monday
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「キャッスルマンゴー」2 小椋ムク / 原作:木原音瀬

評価:
ショップ: ---

ラブホテルの息子・万と、悲しい過去を背負うAV監督・十亀の、痛いくらいに真剣な恋、ここに完結――! 花火大会で女の子と一緒の万を見かけて以来、十亀は万と距離を置くようになる。突然そっけなくなった十亀に不安を募らせる万だったが、そんな折、母が倒れてしまう。家計に悩みこっそりとラブホテルの経営をするが、素行の悪い客のせいで大切なホテルが焼けてしまい――!? 互いを想う気持ちが大きいほどにすれ違ってしまう不器用な二人の物語、感動の完結!

すごく良かったです! キャッスルマンゴー第二巻です。

夏祭りの後、万と十亀の間にはギクシャクした空気が流れるようになります。
十亀はゲイではない万のこの先を思って万と距離を置こうとしますが、万は十亀が自分を避けるようになった理由に気がついていないからなぜ突然そんな態度に出るのかとかなり戸惑う。
そんなもやもやした状態の中、万と悟の母親が倒れてしまう。万は悟に心配させまいと親戚にも頼らず何とか一人で状況を乗り切ろうとしますが、ラブホテル・キャスルマンゴーが臨時休業せざるを得ない中、金銭的にどんどん追い詰められてしまいます。
そこに、AV男優としてスカウトされるという甘い誘惑がやってきて…。

前回ではけっこうしたたかな面が目立った印象のあった万でしたが、今回しみじみと彼はまだ17歳なんだなぁと思いました。
素直じゃなかったり不器用だったりで必要以上に大人びて見えたり、そのために可愛げのない風に誤解されてしまう彼ですが、どんなにしっかりしているように見えても、中身はまだまだ子供なのですよ。だからそんなに何もかも背負い込まなくても…と可愛そうになってしまいます。
彼はきっと大人への甘え方がわからないのでしょうね。
そして、悟から十亀を引き離すために恋人の振りをしていたはずが、万はいつの間にか十亀に真剣に恋をしてしまっています。
十亀の高校時代の同級生・二宮の登場や十亀の仕事仲間の吉田の助言で、万は十亀への想いを自覚していくのですが、それがまた切ないんです。
けっこういっぱいいっぱいになっちゃってますが、これは十代だからこそ許される部分かもしれません。いい大人がやったら引いてしまうシーンも、高校生の万だからつい肩を持ってしまう。
お願いだから幸せになって、と。

この話は基本的に万視点で進むのでそんな万の心理の変化などはよく解るのですが、十亀のことはその過去も含めて見えてこない部分が多いです。
なので彼がなぜああも頑なに万を受け入れようとしないのかもよくわからずもやもやしたんですが、同時発売の小説「リバーズエンド」を読んでからもう一度この作品を読むと、彼の気持ちが痛いほどわかりました。
そして悟に言った「兄弟の上ってのはそれだけで大変だからさ」という言葉に涙…。

万と十亀、ふたりともが不器用でいろいろ回り道もしてしまったけれども、最後はちゃんとハッピーエンドを迎えています。結局は万の粘り勝ちな形になったふたりですが、そのあたりもやっぱり若さゆえなのかなと思ってしまいました。もし万が十亀とかわらないくらいの年だったら十亀みたいに相手を追うことなく終わってそうな気がします。
きっと回り道も、このふたりには必要なものだったのでしょうね。

内容が内容なので、描く人によっては暗くて重〜いものになってもおかしくないお話なのですが、ムクさんのふんわりした絵柄だとそうはならずに柔らかい印象になっています。深刻なシーンもユーモラスな絵を挟むことで深刻になりすぎていなかったり、読みやすいです。
だからって決して「重さ」のない作風になっていないのがすごいです。十亀の過去を知った万が「もしそのころの十亀さんに会えたら〜」のところとか、決して過剰に訴えてくるのではなくじわじわと来るんです。
あと、某アニメのキャラの如く普段は死んだ魚のような目(笑)をしている十亀が、慌てたり切なそうにしたりと感情を顕わにした時のギャップがいいですね。最後の最後に騙されていたことを知らされて驚愕しているのとか、いいシーンのはずなのに笑ってしまいます(笑)。
あと、個人的に十亀の仕事仲間の吉田がいい味出しているな〜と思いました。なんか可愛いですよね(笑)。

ムクさん作品はこれまでほとんど見たことがありませんでしたが、ものすごく好みですよ。今まで手に取らなかったのが残念になってくるくらい(笑)。
前にも書きましたが、ほんわりかわいいだけではなくしっかりと存在感のある男を描ける方なんだなーと。これまで絵柄で避けていたところがあっててっきりオサレ系というか雰囲気だけの絵なのかなと思いきや、たしかなデッサンで描かれる画面に惚れ惚れしてしまいました。この絵だったから、ここまではまっちゃったのかもしれません。
他の作品や、挿絵の方も見てみようと思います^^

さてさて。
同時発売の小説「リバーズエンド」では表題作の他に万と十亀のその後のお話もあって、そちらはまだ読んでいませんのでさっそくこれから読んでみようと思います!

 ・「キャッスルマンゴー」1
 ・「キャッスルマンゴー」2
 ・「リバーズエンド」(十亀視点の小説編)
 ・HOLLY MIX(番外編小説「end roll」収録)

「キャッスルマンゴー」1 小椋ムク / 原作:木原音瀬

自宅がラブホテルの万(よろず)は、ある日AV撮影の為に やって来た監督の十亀(とがめ)と出会う。初日から男優と間違えられたりズボンを下ろされたり、とにかく印象は最悪!しかもゲイだと公言す十亀が弟の悟と仲良くなっていくのが気になってしょうがない。心配した万は十亀を弟に近付かせない為に、ある行動をとるのだが…。
ラブホテルを舞台に、2人の物語が今動き出す―!

某アニメイトさんで試し読みしてみたら面白くて、そのままレジに持っていってしまいました(笑)。実はこれまで小椋ムクさんも木原音瀬さんも読んだことがなかったりしますが、すっかりはまってしまって今はもうじき出る2巻が楽しみで仕方がありません(笑)。

高校生・万(受)の家は、昔懐かしいレトロなラブホテル「キャッスルマンゴー」。万はまじめな優等生ですが、亡くなった父が残したこのホテルを大切に想い、将来は「ホテル経営者」になろうと思っています。
そのキャッスルマンゴーに、AV監督の十亀(攻)が撮影にやってきます。
十亀は万に欠けたキャストの穴埋めをしろと言い出したり下着を下ろしてきたり(笑)おまけにゲイであると公言して、万は良い印象を持ちません。なのに弟の悟が彼に懐いて、まさか弟に手を出すつもりかと牽制すると「弟は素直なのにお前はかクソ生意気だ」と言われてしまう。
十亀は悟に対してそんな気は持っていないのですが、どうしても信用できない万は彼をだまして既成事実があったふうを装い責任をとって恋人にしてくれと迫り、悟から十亀を引き離します。けれどもそれをきっかけに、ふたりの距離が近付き始める。

これまでムクさんの絵はふわふわかわいいなと思いつつも私には合わないかもと避けていたフシがあったんですが;これを読んでイメージが覆りました。というか、ちょっとびっくり。
いや、イメージしていた通りのかわいらしい絵柄なのですが、まさか攻めのようなおっさんキャラをこんなに魅力的に描ける方だとは思っておりませんでした(失礼;)。何しろ脛毛までばっちり描いてらっしゃいますからね(笑)。っていうか脛毛、BLでは初めて見たような(笑)。でもそれが下品になることなく絵柄に溶け込んでいるムクさんマジック。
そして攻めのみならず万もしっかり男っぽい感じなのとか、かわいらしい絵柄なのに人体がしっかりしていて決してぺらっとした印象ではないのも良いです。
これはかなり好みかもしれません…!

さてさて、お話もすごく素敵でした。
主人公の自宅がラブホテルというイレギュラーな設定ではありますが、全体的にトンデモなお話ではありません。お互いに第一印象が最悪だったふたりが惹かれ合うようになる、わりとよくあるお話だと思います。
それなのにこれが「面白い」と思えるのは、キャラがとても良いから。
万は子供のころから「良い子」だけれども、何事にも素直な弟の悟と比べて愛想がないと思われる存在。悟のことはたったひとりの弟として大切に思っているけれども、人からそう思われていることにずっとコンプレックスを抱えています。
子供のころのエピソードとか、ああこれわかるわと思ってしまって、とても切なかったです。
そんな気にしていることをただでさえ気に喰わない十亀に指摘されて、そりゃ余計に反発しますよね。
十亀を陥れたのはしたたかというか悪知恵働きすぎと思いつつも、万は実は弟に嫉妬めいた複雑なものも抱いていたんじゃないのかなと。それを思うと、切なくなってしまいます。
そして小さい頃に父親を亡くしているから、ファザコン気味でもあるのかな。父が唯一残したキャッスルマンゴーに対する想いからも、それは伺えます。
彼が十亀にだんだんと惹かれていくのは、自分よりもだいぶ年上の三十路男・十亀に父親の姿を見ているのでしょう。これは万にとっては予想していなかった展開でしょうね。
十亀は初めはただのヤな人(笑)でしたが、だんだん良い味出してきます。優等生なところのある万に対して、彼は自由人なのですね。そりゃあソリが合わないだろうと(笑)。
それがいい年して高校生に振り回されるようになる姿がとても可愛かったです(笑)。「高校卒業するまでは手を出さない」とか、もう、いいっすね!(笑)こんなおっさんは大好きだ…!
そんなふたりの距離がじょじょに縮まっていく様子が、とても良かったです。

さて十亀は、果たして万の画策に気がついているのかどうなのか、そこがこれからの展開に大きく影響しそうなんですが、はっきりしないまま次巻へつづく、となっています。
ふたりはこのままどう落ち着くんだろうかと、気になって仕方がありません。

これは木原さんの原作が素晴らしいのかムクさんの漫画が凄いのかそれとも相乗効果なのか、間違いなく最後のだと思うんですけれど、こんなに面白いのならもっと早くに読んでおけば良かったと後悔しています(笑)。
今まで読んできたBL漫画の中でこれが一番好きです。って、BL漫画はほとんど読んでないんですけれど…;
とにかく2巻が待ち遠しくて仕方がないです!

 ・「キャッスルマンゴー」1
 ・「キャッスルマンゴー」2
 ・「リバーズエンド」(十亀視点の小説編)
 ・HOLLY MIX(番外編小説「end roll」収録)

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