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  • 2014.07.28 Monday
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「エリート刑事はゴシップ犬を煽る」 かみそう都芭 / ill.敷田歳

熱血記者の高瑛は、バーで意気投合したエリート刑事の楸に迫られ困惑してしまう。だが仕事好きの価値観を共有する口説き文句には惹かれ…。ある晩、人気タレントの不可解なスキャンダルを手に入れ、楸とともに真相を探りはじめる。次第に浮上する謎の犯罪組織と、リーダーである美しい青年の正体。スキャンダルの裏が明らかになっていく中、罠に飛びこんだ高瑛は、楸と青年の間に肉体関係があったことを知り…。

エリート刑事×熱血記者の攻×攻な雰囲気漂う作品でした。
ゴシップ雑誌で仕事をしている熱血記者の高瑛(受)は、バーで彼女に振られてしまう。その現場を楸(攻)という男にばっちり見られてしまいますが、そのまま意気投合してふたりで飲み、気が付いたら泥酔状態。楸の好意で家まで無事送り届けられるものの、なんと口説かれ性欲の処理までされてしまう(!最後まではやってません)。その時は完全に酔っ払っていた高瑛は楸に「なんていいやつ」と見当違いな感謝をしながら眠りますが、当然翌朝とんでもないことをしてしまったことに気が付くわけです(笑)
楸との縁がそこまでだったなら酔っていた時のことだからと忘れられたのに、高瑛が出社すると何とそこに楸がやって来ます。実は警視だった楸は昨夜高瑛が渡した名刺から会社を訪ね、取材協力という名目で彼に近付いてきた、というわけです。
そして楸は高瑛を熱烈に口説き始め、高瑛がそれを流されてたまるかとかわしていく日々が始まります。

終始その調子ならよくあるコメディタッチのBLですが、ふたりの職業柄、当然事件が起こります。
ふたりが偶然知ったある人気若手俳優のスキャンダル。それがただのスキャンダルではなく何か大きな裏が潜んでいるらしいことに気が付いてそれぞれに調べ始めますが、浮上してきたのはかつて高瑛の隣に暮していたハーフの美少年・紗良。しかもその紗良と楸の間にも過去に何かあったらしいことに気が付いて、高瑛は言いようのない苛立ちを覚えます。
少しずつ変化の出てきた二人の関係と、事件の真相がからみ合ってラストに向かいますが…。

ええと、事件の顛末を細く書くとアレなんで端折りますが、最後に登場した黒幕が大物と言っている割にはショボすぎます(笑)。もっと非道なのかな、と思いきやという感じですよ。
事件に関わる人物が若干多くて、そのためにごちゃごちゃしてしまったのも惜しいですね。
肝心の高瑛と楸のラブも、事件が彼らに直接関わりのないものだったためにページが足りていなかったような。特に何故楸がこれほど高瑛に惹かれたのかが全然見えてきませんでした。
でも高瑛が楸への気持ちに気が付いた時のシーンは、あのセリフともどもじーんときました。

ふたりの雰囲気は攻×攻な、ラブよりも信頼関係という感じです。そういうテイストのお話は大好きなのにこの作品はそれほど萌えられず、それはお互いにこいつでなければいけない確固たる理由が希薄だったためなのかも。特に片方は完全にノンケですし、そういうものがないとすんなり納得できないですね〜。BLだからこうなります、という感じが拭えません。そこらへんがしっかりしていたなら激萌えしたかもしれない作品なだけに、残念です。
というわけで、全体的に甘々な感じはないのでそういうのが好きな方には物足りないかもしれません。でも対等な男同士の関係みたいなのが好きな方にはいいんじゃないかと。

ところでこれを手に取る決め手の一つになった敷田歳さんのイラスト、カッコイイですよ〜! タカツキノボルさんとか、ああいう感じの絵柄です。
そしてこれが商業デビュー作のようですね。今後にも期待します…!

「唇に嘘が滴る」 かみそう都芭 / ill.小山田あみ

父を殺した犯人を捜すため、男娼としてマフィアに飼われる道を選んだ香鳥。自らを抱かれる体に変えようと、闇のオーラを放つ謎の男・燈吾に無垢な身を委ねた。二年後、首領の愛人となった香鳥は、取り引き先企業の秘書として現れた燈吾と再会する。ストイックな秘書の仮面に潜めた闇の閃き。彼はいったい何者なのか―疑惑を抱えながらも、惹かれる想いに身を焦がす香鳥は…。燈吾の目的は?敵か、それとも…。

小山田さんのイラスト目当てで購入したんですが、シチュやら何やらいろいろ美味しくて面白かったです!
父親の仕事でミラノで育った香鳥(受)は、その唯一の肉親だった父親を何者かに殺され、たった18才で天涯孤独の身に。さらに仕事でマフィアと繋がっていたらしい父親の借金の形にマフィアに売られ、死で償うか男娼として生きるかを選ぶことになる。途方に暮れた香鳥だが、ある時父が敵対する組織の人間に殺されたらしいという情報を得る。彼は父の敵を探し出すため、男娼に身を落としマフィアから父の死の真相を探ることを決意する。
そして、そのために自分のまっさらな身体を男を悦ばせるものに変えるため、人の上に立つ者のみが持つオーラを纏う謎の男・燈吾(攻)に身を委ねる。
見ず知らずの美青年に「男に抱かれる体にしてください」なんて頼まれて、それを受け入れられる男の確率ってどのくらいだ? とか、またヘンなところで引っかかってしまったんですが、そこはBL、あくまでファンタジーとして割りきって、あまり野暮なことを言うのは止めましょう(笑)。
ともかく燈吾によって身体を開かれた香鳥は、燈吾の「最高の娼婦になれ」という言葉を支えに、男娼に身を落とします。
ここまでがプロローグという感じで、お話が本格的に動き出すのはそれから2年後、マフィアのドン・ガルディノの愛人にまで登りつめ今や「夜の宝石」と讃えられる高級男娼になった香鳥が、ガルディノが取り引きに手こずっている日本企業タタラグループの会長・多々良耕造のご機嫌を、体を使って取るため日本にやってきたところから。ミラノでの情報収集が手詰まりになっていた香鳥は、日本で新たな情報を得ようと考えていたんですが、そこで待っていたのは、なんとあの燈吾だった。髪を整えメガネとスーツで身を固め、今は多々良の秘書を務めている彼は高槻、と名乗った。
香鳥は燈吾が実はタタラグループを影で繰っていることに気付き、更には彼が父親の死にも関わっているらしいことも知ります。けれども自分がどうしようもなく彼に惹かれていることにも気付いてしまう。燈吾は一体何者なのか。香鳥の想いは叶うのか。
…というお話が、ふたりの関係が香鳥の父の死の真相や燈吾の目的と絡み合いながら展開して、一度読み始めたら止まらなくなりました。もっとページがあってもいいくらい。

男娼に身を落とすとかマフィアのドンの愛人とか、BLではわりと見るフレーズですが、この作品の面白いところは、受けが攻めに飼われやがて救われるとかその愛人にされたりするのではないところ。燈吾によって身体を開かれた香鳥はその後誰に頼るでもなく自力でマフィアのドンの愛人にまで登りつめ、自ら答えをつかもうとする。
男娼らしくビッチなのに心は健気で純、な香鳥がいいです。今まで読んできたBLの中でこういう受けはいなかったので、何だか新鮮でした。そして香鳥が前向きで全く挫けないし、彼を囲っている男たちがわりとフツー(酷いことをしないという意味で)なので悲壮感はないです。
そしてなかなか真意を見せない燈吾も魅力的。素の底の知れない雰囲気の時と、秘書に化けている時のギャップに萌えました(笑)。だって秘書に化けたら香鳥とふたりでいるときさえも慇懃に敬語で接するという徹底ぶりですよ…!
父親の死の真相も最後まで引っ張りますが、同じくらい燈吾の本音もなかなか見えてこなくて二転三転、どうなるんだろーと思いましたがラストはちゃんとハッピーエンド、いい意味で諦めの悪い香鳥が最後まで諦めなかったからこそのハッピーエンドです。
そしてお話がお話なのでエロもボリュームいっぱいです(笑)。恋を知るより先に快楽を覚えてしまった香鳥が燈吾への恋心を自覚してからが、いろいろと萌えました(笑)。
でも、香鳥が男娼という設定なので、攻め以外の男とのシーンもあったりするので、そういうのが苦手な方はご注意を。
 
それから小山田さんのイラストがいい! きれいでかっこよくて艶っぽくて、萌え死にそうなくらいもうたまらんです(笑)。これだけでも一見の価値はあります!
 
というわけで、予想以上に楽しめた一冊でした! 

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