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  • 2014.07.28 Monday
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「In These Words 2」 Guilt|Pleasure

精神科医・浅野克哉に届いた警察からの極秘要請…それは、連続殺人鬼・篠原のプロファイリング。しかもその任務は、殺人鬼からの逆指名だった! そして任務の日から、浅野は悪夢にとりつかれる。顔の見えない男に監禁され、犯される夢。交差する夢と現実。そしてある夜、ついに殺人鬼は牙を剥く――! アメリカ・アジアで大活躍中のアメコミの超人気作家・咎井 淳が描く衝撃の官能BL!!

GWですね。今年も遠出の予定もなく4月がなぜか飲み会続きでフトコロ寒いし(仕事のストレスが…)、家で大人しくたまりにたまったBLを消化中です(笑)。
待ちに待った「In These Words」の第二巻です。いろいろと予想外でびっくりでした。
感想はかなりバレてしまうので、未読の方はくれぐれもご注意ください!!

殺人鬼・篠原によって密室に閉じ込められた精神科医・克哉は悪夢のような過去を暴かれていのか、それとも? ―…とかなりはらはらさせられるところで終わってしまった前回。
雑誌の連載は追っていなかったのでその気分のままこの2巻を読みました。
前回から続く冒頭からしばらくは前回同様張り詰めた雰囲気の中、克哉がどうなるのか篠原の真意は何処にあるのか目が離せなくなったのですが、中盤にさしかかろうかというところでまさかの展開に。

この展開、嫌いではないですが前回の期待からすると肩透かしでした。
というのも別に猟奇が好きだったからというわけじゃなく、前回での張り詰めた気配と謎に満ちた雰囲気がかなりツボだっただけに衝撃の事実が明かされた後に続く過去編の雰囲気が、それまでとはまるで違ったコミカルテイストになってしまっているところに違和感がありまして。
そして、これまでの何を考えているのかわからない不気味さから一転してコミカルになった篠原もですが、なにより克哉のビッチな女王受けっぷりに戸惑います。彼は「アイスクイーン」のイメージが合ってるのにな…。
そういえば同人誌で出た「First, Do no harm」での違和感もこれが原因かもしれません。
でも過去の克哉が一貫してそういうタイプに描かれているということは、こちらが本当の克哉の姿ということなんでしょう。
殺人犯によって監禁された壮絶な時間が本来の彼を崩壊させていた、ということですかね。
そう思うと、それがどのくらい酷いものだったのかが窺えて苦しいし、やはり狂気の沙汰から愛は生まれないんだな、と。
病んだ側の一方的な執着ものが何より苦手な私はこの点に関しては賛同しましたが、でも実はあそこまでくると猟奇殺人犯相手にどうラブに転がらせるつもりだろうかと期待していたところもあったりして、個人的にはそんな話が読みたかった気もします(でも全く想像ができない・笑)。

いろいろ考えるに、私は前回までのこの作品をあまりBLとして読んでなかったんだなと思いました。
だからこそBLでは考えられないような展開や、猟奇殺人犯相手のラブがどう描かれるのかを期待しちゃったのかもしれません。
でも今回、このお話はあくまでもBLなんだなと実感しました。

それにしても篠原…、そうと判ってから1巻を読むと、彼の意味深なセリフの意味するところが見えてきてけっこう切ないですね。どんな思いで克哉を見ていたんだろうかと。BLな部分で求めるとしたら、この辺りをじっくり描いてほしいです。
でも、このまま過去の出来事を連ねて犯人つきとめて終わりではないだろうなと思うので、私はもう一回はどんでん返しある気がします。というか期待しています(笑)。
犯人も、顔を見せはしたもののまだ登場していませんしね。っていうかすみません彼のヴィジュアルがかなり好みで困るんですがw
そして、初回版特典小冊子にもなっている同人誌「New York Minute」と、その続きの「First, Do no harm」で描かれている克哉とデーヴィットの関係は、もう完全に過去のものなのかそれともこのお話に関わってくるのかも気になるところ。
もし前者だったら、それを描いた著者の意図がさっぱりわかりません;

今回は猟奇的じゃない普通の濡れ場もがっつりありますが、アメコミ作家さん故なのかBLというよりどちらかというとゲイ向け作品を読んでいる気分です。
同人誌の「First, Do no harm」と同じ感じで情緒に欠けるかなぁと思っちゃいましたが、この辺は好みによるでしょうかね。
あと、やっぱりこのお話はアメリカを舞台にした方がよかったなとも思いました。日本の女子学生はあんなこと絶対しませんて(笑)

初回特典小冊子になっている「New York Minute」もですが、国内で同人誌発表された「Wrapped Around Your Finger」が巻末に収録されています。
私はこれは2巻を読んでからじゃないと見てはいけない気がして入手してなかったんですが予感は的中で(笑)、克哉と篠原の過去編のこぼれたエピソード。かなりコミカルです。

…というわけで、ちょっとまだギャップについていけてないのでした…。

 ・「In These Words」
 ・「New York Minute」(番外編同人誌)
 ・「First, Do no harm」(番外編同人誌)

「First, Do no harm」 Guilt|Pleasure

First, Do no harmGuilt|Pleasureさんの冬コミ新刊、ゲットしました〜! と言っても、さすがに年の瀬に東京はムリでしたので、今回もとらのあなさんにお世話になったのですが。
年末年始の混雑のせいなのかまさかの天候大荒れの影響のせいなのか、ここのところネットで買ったものが届くのにやたら時間がかかることが多くて何だかイヤだったので、これは敢えて店舗受け取りにしてみました。男性店員に対応されてももはや動じもしなくなったワタシ、逞しくなったもんだ!←感心するところじゃないですね。。
前置きが長くなってしまいました。新作は夏コミで発表された「In These Words」の外伝「New York Minute」後の、ラブラブ?な克哉とデービッドが見られる内容でした(笑)。

「First, Do no harm」
★★★☆☆
デービッドが仕事中に負傷したという知らせに居ても立ってもいられなくなった克哉は、傷付いたデービッドの元に駆けつけます。激務が続いた彼らにとってこれは二週間ぶりの逢瀬でもあり、傷に触るとわかっていながらも互いに求め合わずにはいられなくなりますが…。

「New York Minute」では克哉とデービッドの関係の始まりが描かれていましたが、今回はそこからだいぶ時間が進んでいる感じ、ふたりはもうすでにかなり甘く深〜い関係を築いている様子です(笑)。
前回はクリスマスだった季節が秋になっているので、そろそそ一年が経つ頃でしょうかね? とにかくふたりとも(特にデービッド!)前より随分砕けた印象になっていました。
で、いわゆる朝チュンで終わった前回と違い成人指定の入った今回は、エロなシーンもばっちりあります(笑)。
克哉がデービッドを煽ってしまって結果的に彼の傷口が開いてしまうという、どちらかと言うと淡白そうなこれまでの克哉からはちょっと想像できなかったオチにはびっくりですね。

そしてよくよく考えてみたら、本編は猟奇的だし前回は朝チュンだしで、この方の正統派エッチシーン(?)を見たのはこれが初めてなのでした。
画力は圧倒的でエロいんだけれども、…何というかアメリカ的な感じがしました。強いて言うなら情緒が足りないのかなー。本編ではこうしたアメコミ的持ち味が、お話のダークさに見事にマッチしていたのであまり気にならなかったんですけれど…。うーん。。
不思議とキス止まりだった「New York Minute」は、凄く色っぽい感じがしたんですけどねー…。何だろう、見せ方のせいなのかなぁ。
そしてやっぱり筆ペンで描かれた画面は、同人誌(B5)サイズではなくB6サイズくらいで見るのが(個人的には)ちょうどいいというかしっくりきます。B5だと、何か疲れる…。

本編の他にも、原作のNarcissusさんのフリートークや克哉がNY研修にやって来たばかりの頃のことを描いた短編小説「PREY」なども収録されています。
「PREY」は著者名は「Suzume」さんとあるので、Narcissusさん原案ということですかね? このあたりの説明がなかったのでよくわからないのですが。Guilt|Pleasureさんのサイトの方で日本語で続きが読めるようです。
同じくフリートークもちょっとわかりにくい…というか、こちらは明らかに訳が悪いんじゃないかと素人目にも思ういました; 何か不明点なんですよね;;
あと、これは前回も感じたのですが、巻末のおまけの部分はサイトの方で既に上がっている作品のことやキャラクターのことを知らないといまいち楽しめない気がします。
基本英語のサイトなので日本人にはちょっと敷居が高いですし、翻訳を担当していうる方にはただ作品を訳するだけではなく「In These Words」で初めてGuilt|Pleasureさんを知った日本の読者にもその辺のことがわかるような配慮がほしいなと思いました。
それからもひとつ、デービッドがフリートークや小説で「デビッド」になっているのが気になるwwこれはちゃんと統一しないとダメでしょう!

次回以降は、こうした部分を少し改善してほしいです。
…それにしても、この外伝は本編に繋がるのかどうなのか、そのあたりが気になって仕方がないんですけれど!

 ・「In These Words」
 ・「New York Minute」

「New York Minute」 Guilt|Pleasure

New York Minute「In These Words」の番外編が同人誌で出ていると知ったのでGetしてみました。本編の数年前、克哉のNYでの研修時代のお話。
私はイベントは参加したことがないので、この作品はネット購入してみました。現在とらのあなさんの通販サイトが取り扱っています。
イベントで販売された初版版とは表紙の仕様が違うらしいですが、内容は同じです。因みに、UPしている表紙の人物は克哉のNY時代の恋人(らしい)デービッド。裏表紙は克哉です。
B5サイズで40Pの内容でお値段は本編よりもほんのちょっとしましたが、巻末にけっこう詳細な制作ノートがあったりと十分満足な内容でした^^

「New York Minute」
★★★★☆

クリスマスのマンハッタン。誰と約束があるわけでもなくひとり凄惨な事件書類と向き合っている克哉の元に、仕事を終えたNY市警のデービッドがやって来ます。
デービッドは、どこまでも人と距離をおこうとする克哉を誘うのですが…。

「In These Words」は猟奇的だったり痛いイメージが強かったですが、この作品はけっこう甘めでよりBLな雰囲気になっています。
そして本編と違って、ハードなセックスシーンがあるわけでもなく…というか、がっつり描かれているのはキスシーンくらいで、その後はいわゆる「朝チュン」状態です。
けれどもそのキスシーンが壮絶に色っぽいんですよ! それからデービットの耳元で囁く克哉がたまらんです(笑)。
ハードなシーンの続いた本編よりもこちらの方がはるかに色っぽくて、萌えてしまいました(笑)。本編は、上手い絵と目が離せない内容に迫力を感じたものの、BLとしてはちょっと物足りないかなとも思ったので、こんな色っぽいお話になっているとは驚きでした。
本編のあとがきで、いずれ恋愛面も出てくると描かれてありましたが、あちらでもいつかこんな甘く色っぽい雰囲気の克哉が見られるのでしょうか。
…でも相手は篠原だからなー(苦笑)。

この他、克哉はゲイだったのかとか、克哉の背中に傷がないということはあの悪夢はこの後起こるんだなーとか、デービッドとはどうなったんだろうとか、気が付いたり気になったりする部分がちらほらと。
このお話の続編も予定されているそうなので、そこらへんのことも含めて楽しみです。

終わりにある制作ノートは5Pあって、このお話がどのように作られていったのかが詳細に説明されています。
何より、作画の咎井さんの漫画制作過程が説明されているのが興味深かったです。
私はてっきりフルデジタルなのだと思っていたんですけれど、下絵はもちろん仕上げもペンで入れられていたのですね。筆ペンがお気に入りのようで、あのちょっと太めの線はそれだったのかと。影はコピックを使用しているようです。
他の作品のキャラは知らないので名前を出されてもピンと来ないもどかしさはあったものの、とても読み応えのある制作ノートでした。
本編にハマった方なら読んで損はないと思います。

 ・「In These Words」

「In These Words」 Guilt|Pleasure

精神科医の浅野克哉は、悪夢に悩まされていた。――それは顔の見えない男に監禁され、犯され、「愛している」と囁かれつづける夢。夢と現実との接点を持つ、連続殺人犯が現れたときいつしかその夢は現実との境を越える――
連続殺人犯に魅入られた精神科医の運命とは!? アメリカ・アジアを中心にアメコミで活躍する咎井淳(Jo Chen)が官能BLに挑む!!

BE・BOY GOLDでちらっと見掛けてからずーっと気になっていた作品。ついに単行本化です!
著者のGuilt Pleasureさんはアメリカ在住の原作のNarcissusさんと作画の咎井淳さんによるユニット。
作画の咎井さんは台湾出身の方で、Jo Chenの名でマーベルなどアメコミの大手で活躍されている人気の作家さんです。
この作品は元々はアメリカで同人誌として発表されたもので、それが日本でも評判になり翻訳刊行されたのだそうです。そのためなのか、導入部が小説で始まるというユニークさ。
因みに、明記はされていませんがこれはお話の第一巻。決してこの一冊できれいに完結している内容ではないのでご注意を!

連続殺人犯・篠原(攻)の指名で彼の精神分析を担当することになった精神科医の克哉(受)。篠原が監禁されている一軒家(セーフハウス)で、克哉は警察に有利な自白を得るため密室で篠原とふたりきりで取り調べを開始しますが、なぜか篠原は克哉に執着を見せる。
そして、篠原の掴みどころのない人間性や彼の起こした猟奇的な殺人事件に関わったことが原因であるかのように、克哉は毎夜見知らぬ男に監禁され犯される悪夢にうなされています。
その夢だと思っていたものが、徐々に現実との境を越えていき…。

内容は本格的なサイコスリラー。BL要素はもちろんありますが、猟奇的というかけっこう痛いシーンが多く、かつ今のところは「ラブ」の部分が薄くて甘い雰囲気は皆無です。
あとがきで「イケメンが、別のイケメンに魔法をかける」のではないBL(上手いこと言いますね・笑)を描きたかったと言われている通り、この作品にはBL的「お約束」はありません。
陵辱されるシーンは痛いだけだし男が男にやられるのは不快なだけ。いつの間にかほだされて…なんて展開は期待しない方がよさそうです。
また、殺人がらみでグロテスクなシーンもあるので、受け付けない方にはダメな作品かもしれません。
けれども、こうした内容が好きな方にはたまらなく面白い作品だと思います。

シリアルキラーともいうべき篠原はかなり猟奇的で、その真意が見えないだけにけっこう不気味でした。
克哉は、悪夢が続いているのは被害者に同調しすぎ篠原に関わってしまったためだと考えていますが、どうやら篠原とは過去に接点があったらしい。
克哉が現実と夢(過去?)の境目を曖昧にしていく描写はかなり怖いです。
でもその夢は確実に過去に克哉の身に起きたことのようで、ならばかつて彼らに何が起きていたのか、そしてなぜこんなかたちで再会することになったのか、謎が深まります。
肝心なところは明かされないまま次巻へ続く、となっていて、…もう続きが気になって仕方がない!!

アメコミで活躍されている作家さんなだけあって、画力は圧倒的です。
また、思っていたほど典型的なアメコミ画面ではないので日本の読み手も馴染みやすいと思いました。ただ絵柄は王道BL系や少女漫画系ではなくどっちかというと本格青年劇画調なので、好みは別れるかもしれません。
そして、全面デジタルで描かれているためか漫画的な躍動感で見せる感じではなく、まるで映画を見ているような印象。内容からしてハリウッド映画にありそうですしね(笑)。
雑誌で見かけた時は正直重いというかちょっと見づらいかなーと思わなくもなかったんですが、この縮尺で見ると違和感が全くありませんでした(笑)。
あと、エロな場面で白抜きが入っちゃってますが、そこだけ浮いてしまって不自然で修正しないほうが美しかったのではと残念です。因みに、ペーパーバックで出ている原書は修正が入っていないそうです。

日本を舞台にしてセーフハウスは馴染まないとか、そもそも12人も殺した殺人犯に対して警備が警官ひとりってどうなんだとか、屋内を靴下で歩いているのに「コツコツ」はないだろとか、気になるところはあるんですが(笑)、それを飲み込むくらいの迫力と緊張感がたまりません。
というかこれ、もういっそアメリカ舞台にしたほうがよりしっくりきたんじゃないのかと。篠原なんか、どう見たって白人にしか見えませんし(笑)。
というか、あちらで発表された作品なのに舞台が日本って、やっぱりBLといえば日本なイメージがあるんでしょうかね?(笑)ちょっと気になります。
なにはともあれ、これを日本に持ってきてくれたことに感謝! 次回を楽しみにしています。

 ・「In These Words 2」
 ・「New York Minute」(番外編同人誌)
 ・「First, Do no harm」(番外編同人誌)

「王太子は無慈悲に奪われる」 王一 / 原作:風弄

車にはねられそうになった子供を救おうとした朝・・・目を覚ましたのは豪華な宮殿だった。召使いに「王太子」と呼ばれひれ伏されて!?しかし臣下と名乗る美しくも凶暴な男・容恬にいきなり組み伏せられる!!時空を超えた恋の行方は!?中国&台湾ナンバーワンBL作家、ついに登場!!

矢城米花さんの「偽る王子 運命の糸の恋物語」「笑う丞相 鋭き刃のの恋物語」のイラストですっかりファンになってしまった王一さん、コミックも出ていたので読んでみました。
王一さんは中国と台湾で活躍されているBLイラストレーター・漫画家さん。
この「王太子は無慈悲に奪われる」は風弄さんによる小説が原作だそうで、小説のイラストを手掛けている王一さんによるコミカライズバージョンなのだそう。
大部分があちらで発表されていたものの翻訳ですが、BE・BOY GOLDで掲載された番外編の「浴夢」も収録されています。

大学生の鳳鳴(受)は、少年をかばって交通事故に巻き込まれ死んでしまうのですが、少年の父親の手によって他の人間の体に魂を移され、ふたたび生きることになります。
魂を移されたのは古代中華帝国風の西雷国の王太子・安荷。高貴な身分になれ悠々自適に生きていけると歓んだのも束の間、この王太子という地位は飾りもので、更には安荷が病に臥す父王に代わって国政を取り仕切っている若き摂政・容恬(攻)に体を弄ばれている事実を知り唖然とします。安荷はそれを苦にして入水自殺をはかっていたのです。
一方の容恬は自殺未遂後に目覚めた王太子がこれまでとは違っていることに気が付き、鳳鳴を敵国の密偵ではないのかと怪しみ始めます。密偵には残酷な死罪を与えるのがこの国の決まり。鳳鳴は何としてでも正体がばれないようにします。
けれども怖じけることなく容恬に歯向かい更には現代の知恵を披露する鳳鳴に、容恬はか弱かった安荷とは違う魅力を覚えるようになりますが…。

まず絵柄なのですが、挿絵で見るときとはちょっと印象が違いました。挿絵では、トーンを含めてデジタル処理をしていないすっきりと無駄のないモノトーン調でしたのでてっきり漫画もそうなのかなと思っていたら、漫画ではトーンワークもしっかり施していてもっと華やかな印象です。
中華風の宮廷も衣装も、とにかく豪華で見応えがあります。人物ももちろん美しくかっこいいんですが、時々顔が不安定になるところがありちょっと残念でした。
あと、やはり台湾・中国の漫画なので、ちょっとした表現方法とか間合いの取り方とかが日本の漫画とは違うなーと思う部分もありました。唐突にギャグ絵(かわいい系の)が出てきたりするんですが、何だか違和感が。。
そんなに昔の作品ではないようですが、この数年でだいぶ絵柄が変わられたのかなぁと。今の方がよりシャープな感じがします。でももしかしたら、挿絵と漫画では描き方を変えているのかもしれません。
個人的には、漫画よりも挿絵の方が好みですねー。

ストーリーはBLというよりは中華ファンタジー風です。といっても「剣と魔法」的な不思議はまったくなくて、架空の国の歴史ロマンといった方が正しいのかな。
現代に生きる主人公がひょんなことから過去や異世界へ迷い込むという、「王家の○章」や「天は○い○のほとり」(BLなら「FRESH&BLOOD」でしょうか)みたいなお話のようです。本人そのものではなくて魂だけが別人に移ってしまったというのが、ちょっと変わっているところですね。
そしてそういうお話にありがちなことですが、この作品は2011年時点で26巻出ているというほどのかなりの長編で、今回収録されているのはほんの序章という印象です。これから更にスケールが大きくなっていくのではないかという感じ。
なので鳳鳴にしろ容恬にしろ、その魅力が十分に伝わってきません。
鳳鳴と容恬のラブもまだお互いが惹かれ合い始めた段階で終っています。押し倒されて無理やり…な展開になるも鳳鳴が舌をかんでの拒否に出たり(!)で、結局ふたりはキス止まりなんですよねー。
そんな、全体的にどうしても台湾BLを紹介してみました的な中途半端感が拭えず、これ一冊だけでは魅力が伝わらない感じがしました。
このお話の面白さはこれからだと思うので、ぜひ続きの刊行をお願いしたいですね。

番外編の「浴夢」は、鳳鳴が西雷国にやってくる前の、容恬と王太子・安荷のお話。といってもお風呂中の安荷を容恬がいじめちゃってるだけなのですが(笑)。さすがBE・BOY GOLD掲載作なだけあって、濡れ場多目です(笑)
容恬は実は安荷をただ弄んでいただけではなかったのかなと思わせる部分もあり、そのあたりも含めて続きを読んでみたいですね。

それにしても2011年は海外BL翻訳イヤー(?)だったんだなと今更思ったり。
このまま一過性で終わらず、今後も海外の面白いBL作品が翻訳されることを願っています。

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