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  • 2014.07.28 Monday
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「SIDE BY SIDE 〜恋人のポジション」 浅見茉莉 / ill.海老原由里

アパレルメーカーに勤務する椎名は、新人の頃、酔った勢いで同期の黒木とベッドを共にしてしまう。一夜の過ちだと忘れるには、与えられた快楽が深すぎて、それ以来、誘われるまま黒木とセフレ関係を続けていた。初めは恋愛感情の絡まない気楽なポジションに満足していた椎名だったが、有能な黒木の傍で働くうちに、いつしか身体だけではなく、黒木に相応しい存在になりたいと思い始め―。


同期でライバルとかセフレとか、設定に惹かれて読んでみました。

アパレルメーカーで働いている椎名(受)は、同期の黒木(攻)と入社間もない頃に恋愛感情の伴わないセフレ関係になり、以来7年間ずるずると関係を続けています。
けれども同期で一番の出世頭の黒木は新ブランドを立ち上げ成功させてどんどん先を行き、更には椎名を体だけが必要な存在みたいな発言をされて、椎名は黒木とちゃんと対等な関係でありたいと思うようになります。そしてボーイズものの新ブランドを新たに作ることを考えるのですが…。

結論から言うと、つまりは仕事はできるが恋にはまるで不器用な男・黒木が最初の踏み出しを間違えたばかりにぐるぐるとすれちがいを繰り返したふたりのお話でした(笑)。
7年ってけっこうな年月だと思うのですが、さすがにセフレとはいえそこまで付き合い続けていば相手に気持ちが傾くと思いますよ(笑)。黒木、もっと早くに素直になっていればよかったのにね。
と思いつつもゲイでもない椎名の心情の変化は、実は不器用な黒木には掴めなくていつまでもこうなっちゃったのも仕方ないのかもしれません(笑)。
でもそのために椎名が頑張って新ブランド立ち上げるまでになったりと人間として成長できて、結果オーライなのかなと(笑)。

お仕事BLとしても読み応えがありました。お仕事パートが恋愛面を盛り上げていくパーツにもなっているので萌えが少ないということもなく、バランスもいい感じです。
そして椎名が黒木に認められる存在になりたいと頑張る姿に萌え(笑)。男同士の同期ってなんかおいしいですよね(笑)。
ただ私はBLでよく見かける仕事ができて傲岸不遜な攻め・黒木が好みじゃなかったのでその分愉しみが減ってしまいました;完璧人間と見せ掛けて実は嫉妬深いというギャップを持っていたりもするので、そういうのがお好きな方にはツボかもしれません。
彼よりも、当て馬として登場したモデルの男の子・レイトが好みで(笑)、彼にもいい出会いがあればいいなと思ってしまいました。

「欲しがる唇」 浅見茉莉 / ill.小山田あみ

「黙っててほしいなら、どうすればいいかわかるだろ?」誠のマンションに同居することになった義理の甥・海渡。見上げるような長身で精悍な彼から吐かれたのは、誠の秘密の恋の暴露と、口止め料代わりに身体を要求する言葉だった……!! 初めて後ろを使うセックスを強要され、濡れて開花する身体。貫かれながら感じる彼の汗と体温、そして卑猥な責め言葉が生み出す快楽に溺れ、いつしか海渡自身に惹かれていって――。傲慢年下攻の禁断エロスラブ。

甥×叔父の年下攻めもの。
小説b-Boyに掲載されていたものと書き下ろしの「欲しがるカラダ」の収録です。

塾の講師をしている誠(受・28)は、大学受験で日本に戻ってくることになったアメリカで暮らす姉夫婦の息子の海渡(攻・18)を預かることに。甥とはいえ、姉の夫・邦彦の連れ子である海渡とは血が繋がっておらず、姉夫婦の結婚式以来顔も見ていなかったような間柄。それが6年という歳月の間に見違えるほど成長し、ちょっとふてぶてしいまでの若者となって誠の前に現れます。
実は誠は若い頃に姉の夫である邦彦に叶わぬ恋をした過去がありそれを今でも引きずっていて、誰とも真剣な恋をしたことがない。そのことに気付いていた海渡は、父親に黙っていてほしかったらと、あろうことか誠の躰を要求してきます。義兄に知られたくない一心で誠はそれを受け入れ、さんざん嬲られ嘲られてプライドをズタズタにされてしまう。
誠視点で見る海渡はとても18には思えないような傲慢で酷い男。なのですが、海渡は海渡でそうしてしまう理由があります。
海渡はずっと誠が好きなんです。でも誠はそんなことは夢にも思っていないから、彼のやることなすこと全て父親を邪な目で見ていた分への侮蔑なのだと思う。
始まり方が始まり方だったので、誠はすっかり海渡が苦手になるんですが、普段の海渡が見せる優しさや気遣い、年相応な一面に徐々に心惹かれてゆく。でも、その感情の正体が何なのかわからないまますれ違いが続いて、やきもきします。
結局あるハプニングがきっかけとなってお互いの誤解は解けるんですが、そこに至るまでのいざこざは、終わってみると可笑しいす(笑)
そして後から見てみると誠は、実は無自覚に海渡をそれこそ子供のうちから誘惑して振り回している天然誘い受けであることが判明して、けっこう罪深いですね(笑)
めでたくくっついたあとはこのふたり、もうラブラブ状態。

後半の「欲しがるカラダ」はそんな晴れて恋人同士になったふたりのその後なんですけれど、最初の傲慢さはどこへ行った?! というくらい、海渡が一途で頼りがいのある年下くんになっています。
そんなふたりの幸せに水をさすように、かつて誠が関係を持ったことのある男・外岡が現れて一騒動あるんですけれども、…まぁ、外岡がどうしようもない男だったので、ふたりの関係をこじらせることにはならず、むしろ海渡の頼もしさが強調されるような顛末に。
このふたりはこの先も幸せにやっていくんでしょう。

実を言うとBLを読み始めた頃、年下攻め、それも10前後も年の離れたものの良さがいまいちぴんとこなかったんですけれど、そのツボが最近わかってきました(笑)。立場が上の年長者が下にいたはずの年少者に、っていうのはいろいろひっくり返してくれるのが爽快。下克上萌えに近いんですかね。
ただあまり攻めがゴージャスな優秀くんだったり何もかもを達観したように老成していたりしたら萎えます(笑)。10代、いやハタチそこそこの若造のくせにそれはないだろ、と。
まぁでも年下攻めって大抵その年でそれは出来過ぎだろー、な現実離れ設定ばかりで、この作品も充分そうなんですけれども、年下くんにちゃんと年下らしい可愛さやスキがあるかがその有り得なさを超えて萌えられるかどうかの分水嶺ですね。
この作品は、傲慢で優秀と見せかけて実は一途に思い続けてきたひとには素直になれない海渡の不器用さや健気さがツボで、いい感じで楽しめました。彼が誠を好きなんだなーというのも、最初からバレバレ(笑)。だからこそ、ああ、嫉妬してるんだなーとか彼の苛立ちが伝わってきてついつい彼の方を持ってやりたくなりました。
だから逆に、海渡がダメだーという人は楽しめないかもしれません。

スラッシュなだけにエロも濃ゆいです。浅見さんがあとがきで頑張ったと書かれていた剃毛プレイにもニヤニヤしたんですけれど(笑)、その後に続く鏡を使った鑑賞プレイ(?)がエロ過ぎます!
というか、鏡にセックスしている姿を映して盛り上がるっていうのはよく見ますけど、受けが鏡に写った自身の躰をその反応ごと客観視して羞恥を覚えるっているのはなかなかないというか、倒錯した感じでとっても新鮮。ごちそうさまでした。

もひとつあとがきで、起きたら畳のあとがほっぺに残るような古いアパートで暮らしている庶民(とは言わないですねこれは)ものを書きたいみたいなことを書かれていて、それは読んでみたい…! と思ってしまった(笑)
いつか地味な暮らしの庶民モノを読めるんでしょうか(笑)

そういえば小説b-Boy、隔月刊化するんですね…。
震災以降隔月刊行されていたのは震災の影響だったんだと思いますが、此のタイミングで隔月刊化するのはもしや都条例の影響もあるのかな…? と思わなくもないです。
ともかくBL業界が萎縮しないことを祈るばかりです。

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