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  • 2014.07.28 Monday
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「蝕みの月」 高原いちか / ill.小山田あみ

画商を営む汐方家の三兄弟―京、三輪、梓馬。三人の関係は四年前、目の病にかかり自暴自棄になった次男の三輪を三男の梓馬が抱いたことで、大きく変わりはじめた。養子で血の繋がらない梓馬だけでなく、二人の関係を知った長男の京までもが、実の兄弟であるにもかかわらず三輪を求めてきたのだ。幼い頃から三輪だけを想ってくれた梓馬のまっすぐな気持ちを嬉しく思いながら、兄に逆らうことはできず身体を開かれる三輪。実の兄からの執着と、義理の弟からの愛情に翻弄される先に待つものは―。

イラスト買いした作品です。初読み作家さんでしたが久々に面白い兄弟3Pものでした!

画商を営む汐月家の次男でキュレーターをしていた三輪(受)は、24才のときに目の病を患い数年後には失明すると宣告され絶望のあまり自殺しようとしますが、そこを義理の弟の梓馬(攻1)に助け出されます。
梓馬は三輪に、ずっと好きだったと告げて自分のことをいらないと思うのなら三輪をもらうと迫り、三輪はそんな梓馬の勢いに流されるように抱かれてしまいますが、義理とはいえ兄弟でこんなことは間違っていると梓馬の想いを受け入れません。
それが原因で梓馬は出奔してしまい、そうなって初めて三輪は自分も梓馬に惹かれていたことに気付いてしまいます。
更に、ふたりの関係に気付いた実兄の京(攻2)が梓馬と寝たのなら自分も三輪を抱いていいはずだとと言い出し三輪を犯し、その後三輪は京によって山中にある別荘に閉じ込められるように囲われ調教される日々を送ることに。
それから4年、全てを諦めていた三輪の前に梓馬が戻り、三輪は梓馬と京の間で翻弄されるようになり…。

兄弟ものでもそうじゃなくても、ここのところ面白いと思える3Pものに中々出会えず実はこのジャンルは合わないんじゃ…と思ったりもしていたんですが(汗)、これはとっても愉しめました! いい3Pもの(笑)!
こうした最後は3人もしくは複数で落ち着くお話って、ここ数年で乱発されて目新しさに欠いてきたこともあるんでしょうが、どうにも3人(複数)で仲良く終わるラストありきで作られているものが多い気がして食傷気味でした。
全く一般的ではない特殊な関係性だからこそ、そうならざるを得ない理由がしっかり描かれていないと納得できず愉しめないんですが、このお話はそのあたりがちゃんと書き込まれていたのでとても良かったです。

末っ子の梓馬が義理の弟だったのがポイントですかね。
遠縁なので全き他人ではないにしろ、三輪と実の兄弟ではないことで彼の三輪に対する想いが迷いのない真っ直ぐなものになっていたこと、そして他所から貰われ居場所のなかった梓馬にとって初めて自分に優しくしてくれた三輪が特別な存在になったことなど、とても自然に感じました。
始めは三輪もそんな一途で甘え癖のある梓馬に完全に傾いていて、自分をいいように扱う兄の京を憎んでいる節さえあり、そんなふたりの間に京がどう入り込むのかが読みどころでした。

京は実の兄弟であるにも関わらず三輪に病的な執着を見せていて、かなり歪んでいます。真っ直ぐ一途な梓馬とは真反対。
けれどもそんな京の三輪への異常な執着の原因が三輪と梓馬が実の兄弟ではないことに関わっていたという事実が明らかになった途端、ただ歪んだ偏愛者にしか思っていなかった京がもう本当に哀れで可愛そうになってしまいました。
家の設定とかご都合主義的なラストの顛末とか、お話そのものにはいろいろ突っ込みどころがあったんですが、終盤近くの京の慟哭が全てを帳消しにしちゃいましたね(笑)。こういうヤンデレ執着攻めは苦手なのに気持ちを持って行かれてしまった。

そんな京の本当の姿に気が付いた三輪も心を動かされて、結局どちらか一方を選べず…な結末は、この3人はこうなるしかないだろうとしか思えなかったです。
ふたりの間で翻弄されているだけに見えた三輪が実は無自覚にしたたかで、そして淫乱だったのがいい感じでした。本当のところは、京と梓馬が三輪に翻弄されていたんじゃないのかな。

因みに3人でのシーンはラストのみ。お約束の二輪挿しもちゃんとあって愉しめますが(笑)、そこに至るまではそれぞれとのシーンがしっかりあって、途中道具を使ったプレイもあったりと色々と濃い目です。
でも兄弟もののドロドロ背徳感はそうでもないかも。私はそういうのが苦手なのでこのくらいがちょうど良かったですが、それを求めて手にされると物足りないかもしれません。

それにしてもイラストがすごーーーくイイです!
カバーイラストがすでにそうなのですが、山中にある曰くつきの古い別荘という、ちょっとクラシカルで淫靡な気配漂う舞台で繰り広げられるお話にとてもマッチしていて素敵でした。

「花嫁飼育」 眉山さくら / ill.小山田あみ

真面目な高校教師・陽生の前に突然現れた、傲慢なマフィアの首領・ジルベルト。会った事もない陽生の亡き父は、実は別のマフィアの首領だった―ジルベルトは全てを支配するため、陽生を拉致し、激しく犯す。あげく「自分の花嫁にする」と言い出し、淫らな教育を始める。嫌なのに…乳首が紅く熟れるほど弄られ、最奥を熱塊でかき回され、蜜悦に溺れていき…。濃密エロス。

週明け早々、7年ぶりに来日した某ヘヴィメタバンドのライブにさらわれてましたーー。もう完全に旦那の趣味です;
私と旦那は音楽の趣味がまったく合わないので間違ってもライブ一緒に行くなんてことしないんですけど、今回ばかりはどーしてもとしつこい上にもうチケット取ったと事後報告され;;
知ってる曲がひとつあるかないかレベルの知識で果たして楽しめるのかと危惧していたものの、還暦前後のひとたちが飛んだり火を吹いたり血を吐いたり(?)している姿は思いのほか楽しかったです(笑)。ステージ寄りのスタンド席だったんですけど、ステージ裏の様子も垣間見えてそこも楽しかった(笑)。ってか紙吹雪、まさか人力だとは思わなかったぜ!
もちろん肝心の音楽も想像以上にかっこよかったですよ(笑)。たまにはこんなのもいいなと思いました。

…なんてことはどうでもいいですね(汗)。
さらわれる少し前にこれを読みました。
別段花嫁ものに興味があるわけではないのですが、小山田さんのイラストの魅力にはやっぱり抗えません(笑)。
マフィアの若きドン×高校教師、久々に王道っぽいお話を読んだような気がします(笑)。

顔も知らない父親の突然の訃報を受け、遺品の受け取りのためにイタリアへ向かうことになった高校教師の陽生(受)。
そこで陽生を待っていた傲慢な若きマフィアのドン・ジルベルド(攻)によって陽生の亡き父がマフィアのドンだったことを知り、彼が負債ごと父の遺産を引き継いだことを告げられます。そして陽生を「自分の花嫁にする」と言い出したジルベルトに無理やり犯されてしまい…。

…という、傲慢な攻めに花嫁にされてしまい〜なお話です。
花嫁といっても、受けが纏うのはカバーイラストの通り(大部分はだけちゃってますが・笑)純白のドレスではなく白無垢。舞台はイタリアなのに〜? と思う方もおられるかもしれませんが、花嫁やら女装ものに興味のない私にとっては、イラストの効果もあって着物の色っぽさが味わえ中々美味しかったです(笑)。
白無垢の他にも極妻みたいな着物姿を披露なんてシーンもあったりで、そういうのがお好きな方は愉しめると思います。
ただ、タイトルにある「飼育」に惹かれて手にすると、ちょっと期待はずれな部分はあるかもしれません。スラッシュなのでエロは多めですが、飼育というのはちょっと違うかな。

受け攻め視点が交互に進むのでどちらの心情も分かり、それゆえにすれ違ってしまっているふたりにもどかしさを覚えます。
これまでの生活とはまるで違う環境に身を置く羽目になった陽生は、それでも本来のまっすぐさを見失わないかなり前向きな性格の持ち主。
ジルベルトに日本で幸せに暮らしている姉の存在を楯に取られる形になったものの、早々に自分は姉の身代りなのだと割り切り、むしろジルベルドが引き継いだ亡き父の事業が上手くいくのを見届けるまでのことだとジルベルトに協力すらするようになるのですから、順応性が高いというか(笑)。
女装をさせられていても性格はかなり男前なのでそこもよかったです。
途中、廊下を雑巾がけする姿にはやりすぎだろうと思ってしまいましたが(笑)。

そんな陽生はジルベルトにとっては陽生の父の組織を完全に支配するためのコマでしかなかったんですが、ジルベルトの中でそれ以上の存在になってしまったのが大きな誤算。
陽生もジルベルトに惹かれている気持ちに気づかないまま、すれ違いラブなのが前半、後半はジルベルドの過去が絡んでひと悶着起こり、結果的にこれがふたりをくっつけることになるのですが、はじめは具体的なシーンが出て来るわけでもないのに必要だったのかなと思っていた陽生の高校教師という設定がここで活かされていて、実はちゃんと意味のあるものだったんだなと。
そして傲慢な攻めには珍しく自分の非を認めているジルベルドがよかったです。
自分でしでかしておきながらこんなはずでは…と悩む攻めっていいなと思うこのころです(笑)。新たな萌えの発見か!?(笑)

ところで、こういうお話は受けが日本人だといろいろと違和感が残ってしまうのが気になるところだったりしますが、…とりあえず、みんな何語でしゃべっているのだろうかと。。
陽生は英語教師だから英語? と思うもやっぱりイタリア語なのかな?? そのあたりがすごく気になるー

「その血は夜を惑わせる」 神楽日夏 / ill.笠井あゆみ

勤務先の高級クラブで、和月聖弥は銀髪の美しい男、テオドール・ブラッドレイ―テオと出会う。退屈そうに豪遊するテオは、ただ1人の肉親である妹を失い人生を諦めかけていた聖弥と大違いだ。帰り道で獣のようにうなる謎の男に襲われかけた聖弥をテオが助ける。「無駄に血を流すな」と不可解な言葉を告げたテオは、次の瞬間、聖弥の首に歯を立てた。その夜から聖弥はテオの夢に悩まされ続けて…!?

読んだことのない作家さんだし、あまり得意じゃないヴァンパイアものだったのでどうしようか悩んだんですが、笠井さんのイラストにやられてしまいました(笑)。これだけでも見る価値アリな、金髪慧眼のヴァンパイア×孤独な青年のゴシックな雰囲気たっぷりのファンタジーです。

難病に倒れたただ一人の肉親である妹を助けるため、夜の仕事(といっても高級クラブのボーイですが)をしながら治療費と生活費を稼いでいた聖弥(受)でしたが、結局妹は病死してしまい、店のオーナーへの莫大な借金を抱えたまま20歳の若さで天涯孤独になってしまいます。
その後は生きる目的を失った日々を送るだけでしたが、店に訪れた華やかな外国人客・テオ(攻)と出会ったことで聖弥の人生は劇的な変化を迎えることに。
仕事からの帰り道、聖弥は何者かに襲われかけたところをテオに助けられるのですが、ヴァンパイアであるというテオは、同じくヴァンパイアであったという聖弥の曽祖父アリステアによって「血族」になりアリステアの仇ジェシーを追って日本に来たのだといい、さらにアリステアの血を引いている聖弥も狙われていると告げてきます。
その非現実的な出来事に加えて店のオーナーからも到底受け入れられない要求をされてしまい、聖弥にとってテオと共にいる時間が唯一孤独を忘れさせてくれるものになっていきますが…。

私、スプラッターやかなり痛いのは全然平気なのに、何故か昔からヴァンパイアものが苦手です;
どうも「血を抜き取られる」描写が生理的にダメなのようで、ヴァンパイアもののみならず採決や輸血シーンなんかでも貧血起こしかけてしまうという(苦笑)。お陰で某ヴァンパイア映画の大ファンの妹からは、散々ヘタレ扱いされております…
そんな体質?なもので特にリアルな感覚を覚えがちな小説や映画は避けて通ってたんですが、最近見た某ヴァンパイア映画が案外大丈夫だったり夜光さんの薔薇シリーズが普通に愉しめたりと、ここ数年は前ほど苦手意識がなくなってきた様子。
そしてヴァンパイア、というかアンデッドものは、永遠に生きる者の孤独や哀しみがツボにくることが多いことに今更気が付いたり…(遅…)
実は惜しいことをしてきたのかもしれません;

このお話にも、そんなアンデッドもの特有の哀しみがありましたね。
因みに、聖弥たちを狙う新種のジェシーが人狼みたいだったりしますが、全体としてはヴァンパイアものの範疇を大きく外れない内容だと思いました。
人として限りある命を生きる聖弥が永遠を生きるテオに惹かれてしまったことで、相手が人間とは違う時間を生きる存在であることを強く意識せざるを得なくなりさらに孤独を強めてしまう…みたいなところが何とも切なかったです。
とはいえ、咬まれたり血を吸われながらエクスタシーを感じているシーンは、私にはちょっと…(汗)。あちこち見ているとこういう部分がお好きな方は多いようで、ここが突破できない限り私にヴァンパイアものの本当の魅力はわからないのかも。。うぅ…。。。

聖弥は育ちがいいせいなのか年の割には世間知らずなところがあるだけに、ひとりにしておくとなんだかすごく危なっかしい。
絵に描いたように美しいテオは最初こそクールで謎めいた印象でしたが、後半は甘々に豹変、ちょっとギャップについていけないくらいでした(笑)。
そんなテオたち人外ではなく人間の方が怖ろしいのがこのお話のいちばん印象的なところだったかもしれません。オーナーの非道っぷりは、ジェシーの暴走もかすむほどでした。

そんな特殊設定ものなので、どうしても説明部分が多くなりがちなのが気になるところですかね。たぶん、一冊にまとめるにはスケールが大きいお話だったと思います。そのあたりも残念。
それにしてもこれ、日本舞台にするのはちとムリがあった気が。。
聖弥の曽祖父のエピソードもですが聖弥の家や勤め先が古い洋館だったりするのがいちいち引っかかってしまって、西欧舞台の方がよかったんじゃないのかと。。登場人物がすべて外国人設定って避けられがちのようですが、折衷して中途半端になるならいっそ開き直ってくれと思うのは私だけですか。。。

というわけで、ヴァンパイアもの苦手な私はちょいダメな部分もあったりなお話でしたが、お好きな方はすごく愉しめると思います。
そして笠井さんのイラストがすごくいい! 耽美なお話にぴったりなのはもちろんですが、145Pのあのアングルはヤバすぎました(笑)。ええ、もう、これを見られただけで十分です(笑)。

「ショコラティエの恋の味」 藍生有 / ill.笠井あゆみ

バーで声をかけてきた年下の男―彼は由輝が忘れられない味を作ったショコラティエ・副島基也だった。過去の恋を断ち切れず、そのアプローチを躱し続けていた由輝。だがある事件で自暴自棄になった夜、彼と一夜を共にしてしまい?「ゆっくり口説く覚悟はしました」焦る自分に、あくまで真摯な基也。思わぬ形で始まった関係に戸惑いつつ、彼の濃密で甘やかな愛情に身も心も蕩かされていく。彼の傍は、心地がいい。そう感じ始めた矢先、元恋人の原から接触があって!?

複数もので有名な藍生さん、今回は意外にも甘々王道なお話でした。

由輝(受)は、学生時代から付き合っていた男・原から一方的に別れを告げられたことを2年経った今でも引きずったままでいますが、行きつけのバーで知り合ったショコラティエの基也(攻)に口説かれています。
基也と付き合うつもりはなかった由輝でしたが、勤め先のデパートでスイーツフェアを任されることになり、これまでフェア出店したことない基也の店を頼ることに。
仕事で顔を合わせることが増え、これまで見たことのなかった基也の仕事への真剣な姿勢を知り由輝は徐々に基也に惹かれていきます。
ところが原の意外な姿を目撃したことが引き金となって、由輝は基也と夜を共にしてしまう。それでも基也と付き合う踏ん切りの付かない由輝に対して、基也は「ゆっくり口説く」と言った通り焦ることなく由輝を甘やかしてきて、それに由輝はこころよさを覚えるようになる。
ところが、由輝の気持ちが基也に傾いた頃になって原が現れ…。

失恋の痛手に立ち直れない主人公が年下の男に甘やかされまくる、それは甘〜いお話でした(笑)。
実は藍生さんは、3Pものを何冊か読んだことがあるものの何か合わないと思ってたんですが(汗)、このお話はとてもすてきでした^^もしかして、エロ特化な作品よりこうした王道系の方が(私的に)合うのかもと思ったり(笑)。

由輝はデパート勤務の割には生真面目なタイプ。職場ではプリンス(笑)なんて呼ばれているほどきれいな容姿をいていながらも、浮ついたところがありません。
恋に対してもそれは同じようで、一途といったら聞こえはいいけれど、そんな奴のことなんかさっさと忘れて新しい恋をすればいいのに…と思わずにいられなくなりました。
元カレの原がとんでもなく酷い男なので、余計でしょうかね。
そんな、どこかうじうじしている印象のあった由輝が、基也とのことに関してはちゃんと自分で一歩踏み出しているのがすごく良かったです。
こういう仕事上の都合で攻めと関わることに〜なお話って、大抵は偶然か攻めがアクション起こしているものばかりなので(そういうのしか読んでないだけかもですが;)、受けが自ら動いているのはすごく好印象。
踏み出した時点では基也は恋の相手としては眼中になかったにしても(笑)、これまで明かしていなかった素性を知られることになるわけですから色々覚悟はあったと思うんですよね。
知らずのうちに、そろそろ過去の恋に決着を付けたいという思いもあったのでは、と思いました。

由輝のそれまでのつらい恋を癒すように、基也は世話焼きで相手を甘やかすのが大好きな、どこまでも優しくて甘い男です。
でもただ甘いだけではなく、Hの時にはちょっとイジワルになるところが何だかツボでした(笑)。彼のこの二面性(?)のお陰で、エロ面もけっこう読み応えがあります(笑)。
あと、ショコラティエのひんやりと冷たい指先に感じたり愛おしんだりといったちょいフェチな描写が何だかやらしかった(笑)。

フェアに向けてのお仕事面もしっかり描かれているのでお仕事ものとしても楽しめる、まさに一粒で二度美味しい内容なのもいいですね。
ほんとのところは笠井あゆみさんのイラスト目当てでしたが、とっても素敵なお話でした。
因みに、笠井さんのイラストは、由輝と基也はもちろん原やバーのマスターまで男前でくらくらです(笑)。イラスト効果で甘さ倍増(笑)。
そして、読み終えたら無性にショコラが食べたくなりました(笑)。

「恋襲ね」 小林典雅 / ill.円陣闇丸

友である麻谷冬野を想いながらも、殿の寵童となることを余儀なくされた叶鮎之介。殿の側用人高辻直方に閨房術を指南され、決死の思いで殿の閨に侍るが、内実、寵童とは名ばかりのただの淫具にすぎなかった。そこへさらなる悲劇が襲いかかり、懸命に耐え忍んでいた鮎之介の心が折れかける。とその時、直方が思いもかけぬ告白をしてきて…。お道具調教、擬似プレイ、攻一人×受二人の3P(百合プレイつき)、正統派H、お仕置きソフトSM、攻二人×受一人の本命3P(二輪挿し)―。小林作品他に類を見ない官能度。男たちの純粋で糜爛な恋。

今月はさっぱり更新できてなくてすみません。。
ちょっと、公私共に余裕のない半月を送ってました…。もうほんとに、決算のこの時期にデータ読まないとかまぢやめて。。XPはもう限界なんだろうなってわかっちゃいるけど。。
そんなきりきり舞いの日々の中、ずーっと読んでました。小林典雅さんの初BLACK初時代物。
そんでもって、私も小林さんこれが初読みです。
コメディ風のお話が人気の作家さんだからでしょうか、何かいまひとつでした。

藩士の次男坊の鮎之介(受)は、本人は無自覚ですが美貌の持ち主。
それが元で殿の色小姓として側に上がることになり、藩校でともに学んでいた幼馴染みの冬野(攻1)への恋心を秘めたまま、鮎之介は殿の側近の直方(攻2)によって性戯を教え込まれる日々を送っています。
しかし殿には長く寵愛している佐夜之進がおり、鮎之介は佐夜之進がいずれ身を引くことになる自分の代わりとして召し出されたことを知ります。鮎之介が寝所に上がるようになっても、佐夜之進しか寵愛していない殿は鮎之介に関心を向けることはなく、鮎之介はただ玩具のように扱われ続けます。
辛いばかりのお勤めに苦しむ鮎之介でしたが、更には殿の奥方の嫉妬が向き、そのとばっちりで殿の毒殺疑惑を掛けられてしまい山寺に蟄居することになってしまう。
失意に沈む鮎之介でしたが側に着いてきた直方から思いもしなかった恋心を告げられて、もう冬野に会うこともないのならと身を委ねますが、直後にその冬野が姿を現して…。

主人公が色小姓として意に染まないまま殿に侍ることになる前半と、毒殺犯の疑惑を掛けられて寺に籠もることになり想い人ふたりから言い寄られ…な後半の二部構成といった感じでしょうか。
その中に、道具を使っての調教、珍しい攻一人×受二人の3P+百合プレイ、攻二人×受一人の3Pと二輪差しなどなど、これでもかとエロなシチュが出てきます。
カプが入り混じっての?3Pはバリエーションにとんでいると言えば富んでいるので、3P好きな人は愉しめるかと。

…なんですけど、色々気になったり乗りきれなかったりした部分が多くて、個人的には思っていたほどのめり込めなかったです。

まず、文章が読みにくい。
台詞が長い…というか、必要以上に説明的で、小説の醍醐味(だと個人的に思う)である語りきらずとも行間から読み取る…みたいなところが一切ない感じです。
ほんと、そこまで説明してくれんでええよと突っ込みたくなるような饒舌さ。危急の時に人はそこまで整然とものを喋れるのか? とか思ってしまいました。
それが台詞のみならず地文も"Aは○○して(☓☓)と思い、「△△」とBに言ったが…"みたいな調子なので、くどいというか、あーこれは文体が合わない…と。。
こういう文体が売りの作家さんなのでしょか?
本来の持ち味であるらしいコメディならまた違った印象になるのかもしれませんが、このお話ではちょっと…;

そして何より、時代ものっぽい雰囲気は出ていると思うんですが、…月代NGって(涙)。
地元のチャンネルでやってる懐かしい時代劇見ては若き日のマツ○ンの月代姿にときめいている(笑)私には、月代は高い萌ポイントなのに。。そんなにBL的にはダメなんですか…(涙)。
奥方はこれでもかと武家女性の正装させているくせに、なぜに??
主要3人は無理としても、殿は月代でよかったのでは。。っていうか、参勤交代しているクラスの大名設定なら、江戸で月代してないってそれ、改易ものの悪目立ちじゃないかと思ったのは私だけ? 
…ダメだ、いちいち気になってお話に入っていけない。。こんな中途半端ななんちゃってにするくらいなら、江戸時代設定やめてほしかったです。

あとは、キャラがあまり好きになれなかったです。
何より鮎之介がただ流されているだけの優柔不断にしか見えないです。冬野に愛を誓っておきながら、殿に優しくされたら途端にときめいていたり、直方に言い寄られればあっさりとなびいてしまったり。
いくら自分ではどうにもならないものに運命を翻弄されてしまうからといって、武士の子ならもうちょっと気概を持ってくれよと。このお話の目指しているのが3Pだとわかっていても、これでは興醒めもいいところです。
最後の冬野と直方との3Pではふたりを手玉にとっているのが、何だか凄く唐突に見えてしまって気になりました。どうせなら、最初からそんな感じだったらよかったのに。。
それから、無神経すぎる殿と佐夜之進のカプがイヤ(笑)。
いやこの人たちがいなければ始まらないお話なのはわかってますが、結局あんたらの痴話喧嘩が原因でこんなことに…と、どーにも釈然とせず。。
殿にただの穴として扱われた挙句に(ここの描写、BLでは珍しく愛がなくてびっくり)、愛し合うふたりを見せ付けられている鮎之介がすごく気の毒でした。
女は悪役にしかならないのがBLのデフォとはいえ、奥方ひとりが理解不能なほど酷い人物になってしまっている側で、男たちは誰もがいい人すぎるのも何かいやでした。もしかしてスピンオフ狙ってる?
でも、冬野と直方の二人は好きです。
だからもうちょい彼らが活躍してくれたらよかったのになーと思わずにいられません。ほんと後半にならないとおいしいことにはならないですからね。。
最後の3Pで、冬野に嫉妬した直方がさっさとイってしまえ(そして鮎之介から離れろ)と鮎之介とまとめて冬野まで責めているシーンに萌えました(笑)。このお話、もうここだけで十分です(爆)。

初のBLACKに挑戦したものの、作家さん本来の持ち味が生かし切れない印象が強かったです。
そして、満足のいく時代ものBLには中々巡り会えなさそう…。とにかく、月代禁止令がいつか解かれますように…!←

「奪取〜嵌められた潜入者〜」 結城一美 / ill.小山田あみ

優秀な移植外科医の白波瀬裕は、ある理由から、エマーソン再生医療センターにスパイとして潜り込んだ。だが、セキュリティ部長の陣野に睨まれて身動きが取れない。そんななか白波瀬は、白波瀬のDNAを欲しがる研究者・長峰に拘束あれてしまう。実は長峰は、ある「実験体」との異常な行為を愉しむマッドサイエンティストだったのだ。センターで行われる闇の研究…。陣野は、秘密に気づき始めた白波瀬をベッドに括り付け、そんなに情報が欲しいなら探らせてやると言うのだが!?

幾○邦彦好きの夫に付き合って、ここのところ少女革命してました。
地元でリバイバル上映される映画版も成り行きで付き合うことになっちゃって、全く未知の世界だったのを今さら見ているんですが、…いやあ、如何にウチの夫がヲトメ趣味なのかが改めてわかったというか…(笑)。幾○さんは好きですよ!
でも私がはまりまくっているのっていったらベ○セル○やジョ○ョとかですからね。。夫とは嗜好がまるで反対のような気が…; つか、どっちがダンナでどっちがヨメなんだよ。。
そんなわけで、最近ちょっとBLをまともに読めてません(泣)。ここの更新も滞りがちで申し訳ないです;;
こんな時にはエロ度の高めなものを〜と、久々に花丸BLACKです。けっこう愉しめました!

クローン技術による臓器形成術が確立した近未来の日本。
外科医の白羽瀬(受)は、難病を持つ妹の忘れ形見の姪を治してやりたいと願いながら仕事をしていますが、あるときヤクザにはめられて、ある再生医療センターにスパイとして潜入することに。姪の病気を最新の技術で治すことを条件に、期限内にセンターが密かに行っているある最新技術の情報を入手しなくてはならなくなります。
けれども、のっけからセンターのセキュリティ部長の陣野(攻)にスパイ疑惑をかけられて、疑いを晴らすためにセクハラもいいところの屈辱的な目に遭わされてしまいます。
そんな目に遭いながらも何とか無事センターの新メンバーに加われた白羽瀬でしたが、陣野によるセンターのセキュリティは強固で隙がまるでない。
仕方なく白羽瀬は研究者の長峰に近づいて情報を聞き出そうとしますが、逆に罠にはまって、実はマッドサイエンティストだった長峰の研究の実験台にされかけてしまいます。
ピンチに陥った白羽瀬を救ったのは陣野で、その後は体の関係と引き換えに何故か白羽瀬のスパイ行為を黙認するかのような素振りを見せます。
陣野の真意が掴めないことに困惑しながらも、白羽瀬は近付くタイムリミットに向けて情報を探り、やがてセンターが禁忌であるクローン人間を作り出していることを知り…。

再生医療とかクローン技術などが出てくるお話なのでややこしい印象を持つかもしれませんが、決して難しい内容ではないです。むしろそれを上手く美味しく使っているので、愉しめます!(笑)
このお話、受け攻めふたりはわりとノーマルな感じなんですが、脇キャラのマッドサイエンティスト・長峰が実にイイ味を出しています(笑)! こういうキャラはぶっ飛び度が高ければ高いほど清々しくていいですね!
そして、白羽瀬が長峰を利用するつもりが逆に玩具にされてしまう展開は色々と美味しすぎました(笑)。ごちそうさまです!
問題のクローンに関しても、そう持ってきたかな使い方(笑)。
受けに8体のクローンが寄ってたかって…な状況は、なんだか触手プレイっぽいエロさで、もうちょっと見てみたかった…!
このシーンのイラストがまた凄くて、…9人の裸体が絡み合っている図なんて初めて見た気がします(笑)。
…とまぁ、長嶋の実験材料にされたりクローン攻めに遭ったりと散々な白羽瀬ですが、本番行為は攻め以外とはしていませんのでご安心を!

そんな、キワモノもいいところなクローンネタ(そしてマッドサイエンティスト長峰・笑)と、攻めの陣野の目的は何なのかが読みどころですかね。
終盤はちょっとドタバタした感じで、もうちょっとページがあってもよかった気がします。
そんでそのドタバタの中、仕事そっちのけで求め合うふたりについついそんなことしていていいのかと突っ込んでしまいました(笑)。
ラストは収まるところに収まるんだろうなとわかっていながらも、いっそあのまま姿を消してしまうのもアリだったかなと思いました。…そんなラスト、BLでは絶対ムリでしょうけどね…。

それにしても、長峰とクローンの元になった人物との関係や、今はどうしているのかが気になって仕方がない。
そのあたりのお話もぜひ…と思いつつも、長峰サイドではスピンオフは絶対ムリですよね(笑)。凄く読んでみたいんですけど、…やっぱりムリですよね。

真面目な話を求める内容ではありませんが、BLとしては(だいぶ偏ってますが・笑)けっこう愉しめる一冊でした。

「秘め恋結び」 水瀬結月 / ill.端縁子

巡は『悪縁切り』で有名な逆成神社の神主、一方、幼なじみの逢坂は『良縁結び』の逢坂辻神社の神主。数多の女性と浮き名を流す軟派な逢坂が、自分にも愛を囁いてくるのが巡は気に入らない。ある日、恋が叶うという『恋結び守り』を彼が手渡して言うには「お互いの神社に祈願して、俺たちの縁が結ばれるか切れるか、賭けようぜ」。イケメン神主×ツンデレ神主、恋のご利益対決の結末は!?

昨日の午後から今日の正午くらいまで、JUGEMブログでテンプレートのHTMLが消失する障害が発生していたようです。この時間帯に自分のブログを覗いてみたら、画面真っ白で何も表示されなくてびっくり。時々障害は発生しますが、ここまで影響が出たのはこれが初めてで焦りました。。
現在無事復旧ておりますが、障害発生中に訪問してくださった方がいらっしゃったら、ご迷惑をお掛けしてしまいました。申し訳ありません。

というわけで、本当は昨日UPしするつもりがムリだったこのお話の感想を。
設定と、端さんのイラストに惹かれて購入したんですが、予想以上に愉しめるお話でした!

巡(受)は、悪縁切りで有名な神社の跡取り神主。隣にある良縁結びで有名な神社には、同じく神社の跡取り息子で幼馴染の神主・逢坂(攻)がいて、何かと彼に振り回される毎日です。
巡はこれは腐れ縁だと思っていますが、メディアが両神社を取り上げて「ご利益対決」で盛り上がり始めたのをきっかけに、逢坂がこの縁が悪縁か良縁かお互いの神様に決めてもらおうとご利益対決を言い出してきます。
私欲のために神様を利用するなんて言語道断! と初めこそ怒った巡でしたが、いつになく真剣な逢坂に戸惑いを覚えるようになり…。

舞台が京都と、まさに自分の生活圏なのでどうなのかなーと思っていましたが、これはありがちな違和感のないお話でした。
BLでも何でも、自分の生活圏が舞台だと雰囲気とか方言とか「何か違う感」が付きまとって逆に愉しめないことがよくある気がします。特に京都はやたら美化されがちというか嘘くさいというか、「それはどこの話やねん」と突っ込んでしまうことが本当に多い。BLだと、華藤さんの京都ものがそんな感じで合わないですねー。京都住まいらしいけれど、あれは狙ってやっているのか??
話逸れましたが、このお話は京都らしさを前面に出しながらも京都が持つ面白さを上手いこと使っていると思います。
…いやもしかしたら、私がこうした神社やらのフォークロア的ネタが大好きだから余計そう思うのかもしれませんが(笑)。
お話に出てくる神社はフィクションですが、悪縁切りで有名なところも良縁結んでくれるところも実際にありますよね。さすがに隣り合ってはないけれどまぁ近い距離だし、モデルはあそことあそこだろうと勝手に想像しています(笑)。

それから、巡の京ことばや京都人らしいもって回った言い方も、わざとらしくなくむしろ可愛らしさを引き立てていていい感じでした! そうか、京ことばってツンデレなのか(笑)。そしてはんなりテンプレ京ことばじゃなく、漫才みたいなノリもちゃんとあるのが良かったです(笑)。
登場人物すべてが京ことばだったらもったりしたかもしれませんが、母親が東京の人で5歳から18歳まで東京にいたという設定の逢坂が標準語なので、それがうまいことスパイスになっている感じですね。

お話自体は、受けにメロメロな攻めに頑なな受けがほだされていくという、王道というかまるで少女漫画のような内容です。
巡と逢坂は幼馴染ですが、逢坂の親が別居したことで逢坂は5歳で京都を離れ、大学で再会しているという経過があります。
軽薄そうに見えながらも実は巡しか眼中にないくらい一途な逢坂の想いを巡が簡単に受け入れようとしないのは、かつて逢坂に「置いていかれた」という思いがずっと消えないままでいるから。また置いていかれたら嫌だという臆病な気持ちが巡を頑なにしているという、ちょっと切ない事情が見えてきます。
そんな巡の頑なさを砕くために逢坂は神社対決を言い出したわけですが、それでも効果がないと見るや今度は自分の神社の流鏑馬神事まで持ち出してくるという、神職が私欲でそんなことまでして大丈夫か?! な展開に(笑)。
流鏑馬のシーンは読み応えあるのですが、ご利益対決といい神職がすることなのかなぁという疑問は残りました。
そして、ハッピーエンドになったのはいいんだけれど、お互い神社の跡取りで一人息子なのに大丈夫か?? とお話の中でのことながら気になってしまいました。家庭事情が複雑な逢坂はその選択もありだろうけれど、巡はさてどうなのか…とか。
…まぁ、BLですからね、ラストは何が何でもラブラブハッピーエンドじゃないといけないのはわかりますが、もうちょっとすっきりさせてほしかったかなぁ。
あと、地文の中で逢坂を指して何度も「奴」という言葉が使われているのに違和感。。普通に「彼」でいいのでは??

…などなど、細かいところでは気になる部分があったものの、全体的には楽しいお話でした。
神社や流鏑馬だけでなく、他にも神楽や狂言などなど風流なテイストが散りばめられていますが(作家さんがお好きなのだそう)、マニアックになることなくお話に溶け込んでいるのでとっつきにくい感じはしないです。むしろ、こうした部分がありがちなお話を引き立てていると思いました。

端さんのイラストも素敵でした。前に雑誌で読んだ漫画があまりにぶっ飛んでいて(笑)以来ファンになってしまった私は、イラストのみだとちょっと物足りない部分もあったのですが、こういう可愛らしい系の絵柄の方には珍しくしっかりした描き方をされる作家さんだと思います。
流鏑馬神事での束帯姿の逢坂がたまらんかったですね! 今後も期待したいです^^

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